2007年09月16日

NPO設立に思う−4

【このカテゴリは、私個人の覚書&愚痴です
読み飛ばしていただいてかまいません】





前回の記事から、個人的な引っ越しが決まったりと、大きな動きがあったため、話が少し飛んでしまうが、それは、お許しいただきたい。

前回までの記事にも書いた『有償ボランティアに対する謝金』のことだが、私が得た知識だけで判断したのではない。
NPO法人は、経理的に弱い団体が多く、無料で簡単な相談に乗ってくれる有志機関やボランティアセンターがある。
そこに、相談した上で、当団体の支払い方法では『労働者に対する給与とみなされるのが一般的』という専門家からの回答を得た上で、実費精算制か、最低賃金を満たした謝金への変更を促してきたわけだ。

ちなみに、労働者に対する給与とみなされると、源泉税がかかるし、労災保険・雇用保険・社会保険の対象になる。
まぁ、労災保険以外は、対象になるほどの金額を出しているわけではないが・・・・

いずれにしても、自分たちで判断がつきかねる問題であることは確かで、労働基準監督署と税務署に相談に行った。

労働基準監督署
『ボランティアに対する謝金の支払いに関しては、助成金・委託金を提供している団体が認めていれば、支払うことが可能であると考えられ、ボランティアである以上、労働基準監督署の関与するところではない』
要するに、ボランティアが、実質の労働者(給与所得者)であるかどうかの労働者性の判断はしない、ということだ。

そして、税務署
『ボランティアに対する謝金が、給与であるか、実費精算に基づくものであるかにかかわらず、源泉徴収が必要である場合に、きちんと源泉徴収してくれれば、税務署としては、問題ない』
こちらも、税金を収めるケースがきちんと納税されれば、労働者性の判断はしない、ということだ。
どんな名目の所得であろうが、税金を納めてくれればいいと言うようにも取れる。

これって変だよな、と私は感じる。
ボランティアに限らず、一般の会社でも、労働環境が悪いとか、最低賃金を満たしていないとか、新聞に載ったりすることもある話だ。
問題にならなければ、声をあげる人がいなければ、行政は労働者の環境改善に関与してくれないということなのだろう。

上記のような回答を得たため、結局は、『謝金は現行通り、源泉税の徴収対象となる場合には、源泉税を徴収する』という結果になった。
運営サイドには、『変わらない』ことが実践できそうで、一安心の結果だろう。
だが、綱渡りであることには、間違いない。
どこかで、誰かが声を上げれば、簡単にひっくり返る状態なのだ。
つい昨年、近隣の類似したNPO法人が、軽微な労働法違反で、一部の事業から撤退することを余儀なくされた事態を耳にしているので、不安が拭いきれないわけではない。

私が、矛を収めたのは、この夏に転勤となった夫の事情があることは否めない。
当面は、単身赴任であるが、春には、家族で赴任地に引っ越す。
もう、表立って、この団体には関われない。
なぜなら、団体の会員の条件として、『顔の見える活動にするため、いずれかの事業部、もしくは管理部に所属し、活動すること』という条件があるためだ。
事業部か管理部に所属するということは、本来の事業だけではなく、裏方的な仕事も割り振られるということで、もちろん、会議などもある。
遠隔地に居住する者が、気まぐれに参加できる活動ではない。
そのため、理事への就任要請も断った。
もう、必死になってやる必要はないと感じているわけだ。

それに、もうひとつ、感じたことがある。

『NPOになるんだ』という熱意と期待を持ったまま、水面下で問題を抱えたNPO法人になったほうが、幸せなのではないかということ。

理解しよう、調べよう思う人だけが、一生懸命になって、ひとつでも問題の少ないNPO法人を設立したとしても、『わからない、知らない』会員にとっては、それまでの経緯で意欲をなくし、不安を感じるだけで、益にはならない。
『わからない、知らない』を連発する状況は変わらないどころか、『何が起こるかわからないから、辞めてしまおう』にもなりかねない。

見えない問題を考えて解決しようと努めるよりも、手遅れかもしれないが、問題に直面して体感しながら、解決していくほうが、知らないことわからないことの解決方法として、理解しやすい。

要するに、子育てと同じだ。
育児書を読んで、これからの成長過程のどこかに不安を感じて戸惑ったとしても、実際に不安を感じた成長過程に直面すると、現象は目の前にあるから、何とか解決し、乗り越えていける。

おそらく、営利法人では、目の前の現象を解決して進むような経営では、成り立っていかない。
だが、NPO法人では成り立っていくようだ。

幸い、当団体の事務局長は、目の前の問題を解決するための方法を考え出す能力もあるし、1年先くらいなら、予測を立てて行動する能力もある。
理事長は、実現力に乏しいところがあるが、壮大な夢を語ることの出来る人で、人徳とでも言うのだろうか、その夢が少しづつ叶えられてしまうような人だ。
そして、副理事長2人は、情報収集には疎いが、思いのほか冷静な目で、状況判断をする。
うまくかみ合っているといえば、うまくかみ合っている。
こじんまりと、目の前と少し先の現象を解決して進んでいくには、何の支障もないだろう。
危機管理能力と、情報収集力に欠けるのが難点といえば難点か。

もう、今までのように必死になってやるよりも、自分の後継者を至急に育てるほうが先決であるというのに、問題は待ったなしで、次から次へと起こってくる。







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